「卵は1日1個まで」はうそ?実はコレステロール値への影響は少ない。
卵焼き、卵かけごはん、パンケーキ、日本人は卵が大好きで卵をよく食べます。
一方で「卵の食べ過ぎはよくない」と言われたことはありませんか?
卵はコレステロール値が高い食材であるため、摂取し過ぎはよくないということが背景にあります。
しかし、実際のところはどうなのでしょうか?
コレステロールの摂取制限基準
過去、日本人のコレステロール摂取基準は、成人男性が一日750mg未満、成人女性が一日600mg未満でした。
しかし、今現在ではこの摂取基準は撤廃されています。
コレステロールは体内で生成される脂質であり、食事から受ける影響は少ないということが分かってきたためです。
食事からの影響が少ないのであれば、食事による摂取制限を設ける必要もないということで撤廃されました。
コレステロールの多くは肝臓で生成されています。
体内のコレステロール値を一定に保つため、食事によるコレステロールの摂取が少なければ体内で多く生成され、逆に食事で多めにコレステロールを摂取すると、体内では少なく生成されます。
つまり食事によるコレステロールの摂取量に関係なく、体内のコレステロール値は一定に保たれるということです。
コレステロールが低いと逆に病気になりやすい!?
悪者として扱われることが多いコレステロールですが、人が生きていく上で大事な栄養素でもあります。
逆に、コレステロールが不足することで様々なリスクがあります。
また、コレステロール値が低いとガンによる死亡リスクが高まるという研究結果もあるようです。
コレステロール不足の食生活を続けることで、ビタミンやミネラルが不足し、しっかりとした細胞膜が作られなくなり、免疫力の低下に繋がることが一因です。
摂取し過ぎを控えるべき人もいる
「コレステロールは食事による影響は少ない、むしろ値が少ない方がリスクがある」と述べてきましたが、一方で摂取を控えるべき人もいます。
健康体の方であれば控える必要は全くありません。
しかし、高コレステロール血症の方は摂取のし過ぎには注意すべきでしょう。
また、遺伝的にコレステロール値が高い家族性高コレステロール血症という可能性もありますので、親が高コレステロール血症である場合は注意をしましょう。
結論:卵は積極的に摂取しよう
卵は非常に栄養価の高い食材です。
ビタミン、亜鉛、カルシウム、鉄など多くの栄養素を含んでおり、生活習慣病の予防改善に効果があるとも言われています。
卵を2個食べたとしてもカロリーはお茶碗一杯のご飯より少なく、カロリー面を気にする必要もありません。
特に高齢になって肝機能が弱まってくると、体内でコレステロールが作られにくくなってきますので、積極的に卵を食べて健康な体を維持しましょう。