週末FPのRiki × お金・育児・医療のお話

平日はサラリーマン、週末はファイナンシャルプランナー。お金・育児・医療のネタを中心にお話したいと思います。少しでもためになれば幸いです。

小児アレルギー・アトピー治療のお話(経口免疫療法・プロアクティブ療法)

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我が家は、私は医療業界で働くサラリーマン、そして妻も医療関係者です。ですので、一般のご家庭よりも多少は医療に対して明るい部分があります。

そこで、今回は医療に関するお話をしたいと思います。中でも子育て世代には関心が高いであろう「小児アレルギー」や「アトピー」についてお話します。

 小児アレルギーとは

小児アレルギーと聞いて、一般的に想像するのは小児の食物アレルギーかと思います。原因食品は鶏卵が最多で、乳製品や小麦がこれに続きます。蕎麦、魚介類、えび、大豆なども上位を占めます。

食物アレルギーの症状としては、蕁麻疹などの皮膚症状が最も多く、次いでくしゃみや喘息などの呼吸器症状、嘔吐・下痢などの消化器症状がみられます。

またこれらの症状に比べて頻度は少ないですが、全身症状であるアナフィラキシーショックを引き起こすこともあります。死に至る例もあり、注意が必要な症状です。

わが子も小児アレルギーでした

実は、我が家の長男も食物アレルギーでした。生後2か月頃からポツポツと湿疹ができ始め、「乳児湿疹かな?」と思っていると、あっと言う間に全身に広がっていきました。近所の小児科にかかり、アトピー性皮膚炎と診断されました。

食べ物が原因かもしれないということで、ミルクをアレルギー対応のものに変えたり、保湿が大事だということで、お風呂上りはしっかり保湿剤で保湿したり、湿疹の部位には軟膏(アズノール軟膏)も塗りました。

しかし、湿疹は収まるどころかひどくなる一方でした。皮膚の専門家に診てもらおうと皮膚科にも行きましたが、症状が改善する気配はありませんでした。

 良いドクターとの出会い

3ヵ月検診に行った際に、「アトピーの治療をするならここ」という病院をいくつか紹介いただき、藁にもすがる思いで診察を受けに行きました。結果として、ここでの治療が効果を発揮し、長男のアトピーも一気に改善に向かっていくことになるのです。

そして、この病院でアレルギーに対する経口免疫療法、アトピーに対するプロアクティブ療法というものを初めて知りました。これらの治療法は現在では主流になりつつあるようですが、この病院では早期からこの治療に取り組んでおり、勉強熱心な先生に色々と教えて頂くことができました。

アトピーの最新治療はプロアクティブ療法

 新たに訪れた病院の医師からは、これまでとは全く異なる治療方針を提案されました。

3日間は朝と晩にステロイド外用薬を塗布し、その後2~3日は保湿剤を塗布、それからまた3日間はステロイド、というサイクルを一定期間続けるというプロアクティブ療法ものでした。

ステロイドは非常に強い薬であるため、1~2日で効果が表れます。ただ、外見上はきれいに見えても、皮下にはまだ炎症が残っているため、きれいになったからといって塗布を止めるのではなく、医師の指導に従ってステロイドの塗布を続けます。

ただし、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、ステロイドの長期服用には副作用があります。こういった副作用を避けるためにも、ステロイドを塗布しない期間をきっちり設けています。

そして、アトピーの改善状況を見つつ、徐々にステロイドの塗布の間隔を短くしていくわけですが、ここでアトピーの症状の重症度を測る指標としてTARCという検査項目が使われます。乳児の場合、TARC値の正常レベルは1,500pg/ml程度とされていますが、なんと長男の場合は1万pg/mlを超えていました。

しかし、プロアクティブ療法は劇的に効果があり、何をしても治らなかった長男のアトピーがあっと言う間にきれいになったのを覚えています。

ステロイドは正しく使えば副作用は回避できる

 上述のようにステロイドは非常に強い薬です。それゆえ副作用が怖い、乳幼児に使うのは怖い、という理由で医師から処方されても使用を躊躇される方がいらっしゃいます。

ただし、私の長男がそうであったように、正しく使うことで効果を発揮し、かつ副作用も回避することができます。

ステロイドを使用したことで症状が悪化してしまった」という記事を見たりすることもありますが、恐らくこれは適切な期間、ステロイドの強さ、塗布する場所などを誤ってしまったことが原因と思われます。

例えば、弱いステロイドを使って症状が良くなったのでステロイドの使用をやめる、そしてまた症状が出てくる、といったことを繰り返していると弱いステロイドは徐々に効かなくなり、結果として強いステロイドが必要になります。家事で我が家が燃えているのに、ホースでチョロチョロ水をかけているのと同じです。

(長男がまさに上記の例で、最初はマイルド系のステロイドである”ロコイド”を使用していました。ロコイドではあまり効果がなかったものの、ダラダラと使い続けていた結果、最終的にストロング系の”リンデロン”を使用することになりました。乳児にリンデロンのように強いステロイドを使用することは稀です。)

 ステロイドに対する正しい知識が欠けている、誤った使い方による症状悪化などがステロイド不信を助長させている一面があると思います。適切な場所に、適切な強さステロイドを適切な期間使用することが何よりも大切です。

 

※参考:ステロイドの強さ一覧表です。医師から処方された場合のご参考にしてください。

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アレルギーとアトピーに関連性はあるか?

様々な研究がなされているが、多くの医師がアトピーを発症した子どもはアレルギーや喘息を発症するリスクが高いといいます。実際に長男も小麦、卵のアレルギーと診断され、喘息についても予備軍と言われています。

そして、アトピーを早期に治療することで、免疫の不調を整え、結果として食物アレルギーの発症リスクを抑えられるとも言われています。

小児食物アレルギーは食べて治す?

2017年6月に日本小児アレルギー学会から「アトピー性皮膚炎を発症した乳児は、鶏卵の摂取が遅いほど鶏卵アレルギーのリスクが高まる」「生後6か月以降から鶏卵の微量接種を推奨する」といった提言がなされました。

http://www.jspaci.jp/modules/membership/index.php?page=article&storyid=205

これまでは食物アレルギーに対しては、除去することが定説だったかと思います。しかし、現在では様々な研究がなされ、逆に食べて負荷を与えていくことでアレルギーを克服する経口免疫療法が主流になりつつあります。

食物アレルギーを起こすとされる小麦や卵をごく少量から食べ続け、少しずつ量を増やしていくという方法です。

ゆで卵を1/256から摂取!? 

長男の場合、医師から指導されたのはゆで卵を1/256にカットして、それを1週間続ける。問題がなければ今度は1/128を1週間続ける、というものでした。

1/256のゆで卵ですが、卵1個を半分にカットして、1/2をさらに半分にカットして、を8回繰り返すと1/256になります。本当に欠片程度しか残りませんが、これくらいのごく少量からスタートするのです。

(自己流で実施するのは非常に危険ですので、必ず医師の指導のもとで行ってください)

プロアクティブ療法と経口免疫療法を経て

長男は生後6か月頃から、プロアクティブ療法と経口免疫療法を始め、4歳で無事に卒業することができました。

今でもお風呂上がりの保湿は欠かしませんが、ステロイドを塗ることはほぼありません。本当にきれいな肌になりました。

食物アレルギーに関しても、卵であればゆで卵、かき玉汁、温泉卵など徐々に負荷のレベルを上げていき、見事にクリアできました。小麦に関しても、うどんやパンを用いて負荷のレベルを少しずつ上げていき、全てクリアすることができました。

そして、今ではみんなと同じようにハンバーガーを食べたり、ラーメンを食べたり、卵焼きを食べたりしています。アトピーがひどかった頃、小児アレルギーと診断された頃からは想像もできません。

ちなみに次男も生後2~3ヵ月でアトピー性の湿疹がでましたが、これまでの経験を活かし、早期に治療を開始し、アトピーを抑え込みました。その甲斐もあって、大した食物アレルギーもなく、もりもりとご飯を食べています。

 

大切なお子さまがアトピーやアレルギーになるということは親として本当に辛いものがあります。同じような悩みを抱える親御さんに少しでも役に立てたらと思い、ご紹介させていただきました。


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