新型インフルエンザ薬「ゾフルーザ」の効果とは!?
インフルエンザの流行シーズンがやってきました。
我が家の近隣の 学校でも学級閉鎖がちらほら出始めているようです。
そんな中、昨年3月に発売されたインフルエンザの新薬「ゾフルーザ」がシェアを伸ばしているようです。
ご自身あるいはお子様がインフルエンザにかかって、すでに処方された方もいらっしゃると思います。
今回は、新薬「ゾフルーザ」の効果、タミフルやリレンザなどの従来薬との違いについてご紹介したいと思います。
ゾフルーザと従来薬の違いは?
従来薬と何が違うのか?
おそらく皆さんが一番気になる部分かと思います。
それは錠剤を一回飲めば終了という点です。
従来薬のタミフル(経口薬)やリレンザ(吸入薬)は1日2回を5日間続ける必要がありました。
大人ならまだしも、薬嫌いの子どもに投薬を続けるのは非常に大変です。
これが錠剤1回になるのですから、患者にとっては大きなメリットです。
ゾフルーザの特徴とは?
インフルエンザウイルスは鼻や喉から体内に侵入し、細胞の中で増殖を始めます。
そして細胞膜を破って外に出て、他の細胞へと感染していきます。
従来のタミフルやリレンザは、細胞膜を破って他の細胞に感染するプロセスを阻止することで症状の悪化を抑えていました。
一方のゾフルーザは、細胞内で増殖するプロセスを阻止します。
ウイルスの増殖自体を抑える作用があるため、従来薬と比較してより早くウイルスが体内から消滅します。
ウイルスが早く消滅するという事は感染力も早くに弱まるという事です。
家族の一人がインフルエンザになってしまった場合、家庭内での蔓延が怖いところです。ゾフルーザはそういった蔓延のリスクを減少させることができます。
症状改善までの時間は従来薬と大差ない?
インフルエンザの患者本人にとって、最も重要なのは一刻も早く辛い症状から抜け出すことです。
しかし、実際に症状が改善するまでの時間はゾフルーザ・従来薬ともに大差ないという研究結果が出ているようです。
「じゃあ従来薬でもいいのでは?」と思われる方もいると思います。
しかし、先ほども述べたように体内のウイルス増殖を抑え、感染力を弱らせる働きがあるため、二次感染の被害を最小限に食い止めることができます。
ゾフルーザのデメリットとは?
ゾフルーザが従来薬と比べて優れた点を述べましたが、もちろんデメリットもあります。
- 価格が若干高い
3割負担でタミフルやリレンザは1,000円以内に収まります。
一方のゾフルーザは1,500円ほどします。
- 副作用のリスク
専門医の間では慎重な意見が出ており、まだ臨床データが出揃っておらず、予測できない副作用が起こる可能性もあるようです。
因果関係は定かではありませんが、タミフルが保険適用された当時も、処方された子どもが異常行動を起こした、という事もニュースが散見されました。
病院によっては医師の判断によって「ゾフルーザは処方しない」と決めている病院もあるようです。
医師の判断にもよるところですが、もしゾフルーザと従来薬のどちらを使うか聞かれた場合、メリットとデメリットをご判断の上、総合的にご判断いただければと思います。
インフルエンザについて何よりも大事なこと
インフルエンザ薬について述べましたが、何よりも大事なことは未然に防ぐことです。
特に子どもであればインフルエンザ脳症などの合併症を起こし、後遺症を患ったり、最悪の場合、死に至ることもあります。
そうならないために予防接種を必ず受けましょう。
予防接種をすることで100%感染が防げるわけではありませんが、万が一インフルエンザになったとしても症状がかなり軽減できます。
子どもであれば1回約4,000円(保険適用外)のワクチンを2回摂取する必要があります。
ゾフルーザ1回分と比較すると高いようにも感じますが、これで子ども命が守れると思えば安いものです。
手洗い・うがいと部屋の加湿も忘れずに
インフルエンザを予防する一番の方法は予防接種ですが、手洗い・うがいも非常に有効な手段です。
手すり、ドアノブ、スマホなどに触れることで、手には常にウイルスが付着しています。
また、喉は乾燥すると、ウイルスの侵入を妨げるせん毛の働きが低下します。
ですので、外出先から帰った時だけではなく、トイレに立ち寄った際など頻繁に手洗い・うがいをすることをおすすめします。
さらに部屋の加湿も有効です。
湿度が50%以上になると、インフルエンザウイルスの活性が弱まると言われています。
加湿器を有効活用して、適度な湿度を保ちましょう。
ちなみに、我が家は毎年全員が予防接種を受けます。
さらに私も妻も若干の潔癖症なので、自分達を含め子ども達にも頻繁に手洗い・うがいを要求します。
リビングも常に加湿していますし、寝室も加湿します。
その甲斐あってはわかりませんが、我が家は子どもが生まれてから一度もインフルエンザに家族がインフルエンザにかかったことはありません。