保険はわざと複雑にされている?保険会社の本音。
保険に入ろうとした時、余りにも多すぎる保険プランに辟易としませんか?
「消費者の多様なニーズに応えるため」という理由もあるでしょうが、実は保険会社がわざと複雑にしているのです。
今回は保険会社がなぜあれほど多種多様な商品を提供しているのかをご説明したいと思います。
他社との価格競争を避けるため
医療保険や生命保険を検討するときに、保険の内容が非常にシンプルであれば各社の商品を比較検討しやすくなります。
結果、同じ保障内容であれば安い商品が好まれることになります。
各社が値下げ合戦を繰り広げ消耗戦になってしまうと、保険会社にとっても悪影響です。
こういった事態を避けるためにも、わざと保険内容を複雑にし、単純に比較検討できないようにしているのです。
保険会社にとってのリスクを分散させるため
また、保険を複雑にすることは保険会社のリスクを低減する効果もあるのです。
例えば、がん保険ではがんと診断された時の給付金があるのが一般的です。
今後、医学の進歩によってがんが早期発見される可能性が高まっていくかもしれません。
そうなると、保険会社は想定以上に給付金を支払うことになり、経営にも影響を及ぼしかねません。
しかし、これに入院給付金の特約が付加されていたとしましょう。
入院の日数は短期化する傾向にあり、通院治療が主流になりつつあります。
がんの診断給付金が想定よりも増えてしまったとしても、入院給付金の支払いが見込みよりも少なくなることで、保険会社は収益を確保できるのです。
このように保障内容を敢えて多様にすることで保険会社にとってのリスク分散を図っているわけです。
特約が多いと魅力的な保険商品に見える
保険加入をしようとしている人に多く見られるのが、主契約に特約を付加したプランを選択するケースです。
保険の主契約を固めたところで、さらに安心を求める気持ちが高まり、保険機能を追加していく傾向が高まるようです。
特約は個々で見れば数百円と安いものですので、あれもこれもと追加していくと意外と高額になっていることがあります。
消費者にとって魅力的に見える特約のバリエーションには注意が必要です。
複雑な保険は入らない方がいい?
入らない方がよいとは断言しませんが、個人的な意見では複雑な保険は「疑ってかかるべき」です。※ちなみに私は絶対に入りません。
そして、本当に自分にとって必要なのか自問自答しましょう。
「みんな入っているから」「保険がないと心配」といった理由で保険加入を考える人はただのカモです。
本ブログでもご紹介させて頂いていますが、日本には充実した社会保障制度がありますし、貯蓄型の保険よりも利回りのよいNISA等の非課税投資制度などがあります。
じっくりと考えれば、本当に必要な保険は自ずとシンプルな保障内容のものに絞られるはずだと思います。