金利上昇はいつ?住宅ローンは変動か固定か?
2018年7月に日銀が公表した金融政策の修正により、金利は上昇に向かうと思われました。
これに反応して市場では長期金利が一時的に高騰しました。
しかし、その後は米中貿易戦争などを一例とする世界経済の減速などを受けて、金利の上昇局面は見られません。
ではこの低金利はいつまで続くのでしょうか?
住宅ローンを組む人、変動金利でローンを組んでいる人には重大な関心事です。
景気動向は以前と違う
2018年7月に日銀が行った金融政策の調整では「長期金利の目標をゼロ%程度とする」から「経済情勢に応じて±0.2%の変動は容認する」としました。
つまり、経済状況が好転するなら、少々の金利上昇は許容するという事です。
これを受けていくつかの銀行では金利が上昇しました。
しかし、米中貿易戦争などを一例とし世界経済は不透明感が強く、日本経済にも影響がないとは言えない状況です。
今日まさにアメリカが関税を25%に引き上げましたが、今後も先行き不安定な経済動向が続くでしょう。
金利上昇どころかさらなる金融緩和もあるのは?という見方すらあります。
住宅ローンの金利は今が底
万が一、今後さらに金利が下がることがあるなら、もう少し待つことで有利な借り換えができるかもしれない、あるいは良い金利でローンが組めるかもしれないと考える人もいるでしょう。
しかし、個人的な意見としてはすでに住宅ローンの金利は底です。
銀行間の金利引き下げ競争は消耗戦になっており、これ以上の金利引き下げはできない状況です。
そういった銀行側の事情も鑑みて、2018年7月の金融政策調整が行われたとも考えられます。
つまり、今以上に有利な金利条件はおそらくないでしょう。
金利はいつから上昇する?
日銀は4月25日の金融政策決定会合にて「当分の間、少なくとも2020年春ごろまで現在の極めて低い長短金利の水準を維持する」と発表しました。
つまり、2020年春ごろまでは今の低金利は続くでしょう。
さらに「少なくとも」という表現は、2020年春以降も低金利が継続する可能性も意味しています。
しかしながら、前述した通り、金利はすでに底です。
いずれ金利の上昇局面がやってきますので、住宅ローンを組む方は最初から全期間固定を選ぶのが安心でしょう。
固定金利と変動金利。どっちを選ぶべき?
仮にこの先ずっと低金利が続いた場合、全期間固定で住宅ローンを組んだ方は変動金利でローンを組んだ方よりも負担が増えることになります。
とはいえ、これほどの低金利で全期間固定の住宅ローンを組めるチャンスはありません。
その上、金利上昇のリスクが回避できるのですから固定金利を選ぶことがベターであることに間違いはありません。
しかし、借り入れの額が少ない方、繰り上げ返済で返済期間を短くできる余力のある方などは変動金利を検討してもよいかもしれません。