週末FPのRiki × お金・育児・医療のお話

平日はサラリーマン、週末はファイナンシャルプランナー。お金・育児・医療のネタを中心にお話したいと思います。少しでもためになれば幸いです。

つみたてNISAとiDeCo、どっちを選ぶべき?家庭ごとの投資方針の考え方。

 

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超低金利時代の中、貯蓄に代わってつみたてNISAやiDeCoの利用を検討されている方もいらっしゃると思います。

どちらも長期にわたる積み立て投資で非課税の恩恵が受けられる制度ですが、中身は似て非なるものです。

家庭によってどちらを選ぶべきか、押さえておくべきポイントをご説明します。

 

 

つみたてNISAとiDeCoの違いは何?

まず、それぞれの特徴を表にまとめました。

大きな違いは、引き出しのタイミングと節税効果の2点です。

つみたてNISAは貯金と同様にいつでも引き出し可能ですが、 iDeCoは60歳以上になるまで引き出しできません。

また、iDeCoは掛け金が全額所得控除されますので、つみたてNISAよりも大きな節税効果が得られます。

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つみたてNISAとiDeCo、利用する上での判断基準は何?

つみたてNISAとiDeCoの違いが分かったかと思います。

続いて皆さんのご家庭であればどちらを選ぶべきか、判断基準とすべきポイントをご説明します。

 

節税効果を重視するならiDeCo! 

上記で説明しましたが、つみたてNISAもiDeCoも運用益は非課税です。

しかし、もし運用益が出なければ非課税の恩恵を受けることはできません。

一方、iDecoは掛け金が全額所得控除できますので、運用益が出ようが出まいが節税効果が得られる点で優れています。

 

必要な時に引き出せることを重視するならつみたてNISA! 

つみたてNISAの最大のメリットはいつでも引き出し可能という点です。

好景気で運用益が大きく跳ね上がることがあれば、その時点で資金の一部または全部を運用益非課税で引き出すことが可能です。

また、急な出費が必要となった場合にも引き出すことが可能ですので、いざという時の備えとしても使えます。

一方、iDeCoは老後の資産形成を目的としているため、60歳以降までは引き出し不可となります。

 

今後まとまった出費が発生しやすい子育て世帯はつみたてNISA

子育て世帯はお子さんの学校・習い事・塾・部活など、先の読めない出費が多いです。

そういった意味で「いつでも引き出せること」を重視した方がよいでしょう。

 

さらに、子育て世帯は20~30代の方が多いと思います。

これから老後を迎えるまでの長い年月で、景気変動による収入の減少や転職による一時的な収入減などの可能性もあります。

つまり、出費以外に収入面においても先読みができませんので、万が一に備えた「現金化のしやすさ」は重要なポイントです。

節税効果が大きいという事で安易にiDeCoを選んでしまい、必要な時に引き出せないとなれば、本末転倒です。

 

老後までのライフプランがほぼ固まっている家庭はIDeCo

子育てがひと段落つき、老後までのライフプランがほぼ固まっている40代~の家庭であれば、iDeCoがよいでしょう。

用途が老後資産として決まっていれば、節税効果の大きいiDeCo一択です。

 

ただし、50歳を過ぎてiDeCoに加入する場合は注意が必要です。

なぜなら、iDeCoでは掛け金の拠出が60歳までしかできません。

つまり、積み立て期間も所得控除の恩恵を受けられる期間も60歳までの数年間だけという事になってしまいます。

 

一方、つみたてNISAであれば50歳を過ぎても20年間にわたって積み立て運用ができますので、70歳以降の老後資金を積み立てることができます。

50歳以降で加入を検討する方は、用途や資金を引き出すタイミングなどをしっかり考えて判断しましょう。

 

つみたてNISAとiDeCoの併用もあり

つみたてNISAとiDeCoのどちらか一方しか選べないわけではありません。

経済的に余裕があれば、両方に加入することも案です。

つみたてNISAはお子さんの学資保険として、iDeCoは夫婦の老後資産として使うこともできます。

超低金利時代ですから、保険や貯蓄に回すよりもリターンは大きいでしょう。

もちろん、元本が保証されないというリスクはありますが、リスクを取らずしてリターンは得られません。